甲状腺がんは組織型(そしきがた)という顕微鏡で見たときの細胞の形態によって分類されており、組織型によって病気の性格は異なります。日本では乳頭がんが最も多いです。乳頭がんでは病気が進行する速度が遅く、急激に体調が悪化することは少ないと言われています。ただ、乳頭がんにおいても悪性度が高い腫瘍に性格が変化し、全身に転移することがあります。
組織型や転移の有無によって病気がもつ性格は全く異なります。甲状腺がんの中には悪性度が高く急激に病状が進行するタイプの腫瘍も存在します。ご自身の病気がどのような状況であるかは主治医に聞いて把握しておきましょう。
手術による初回治療終了後は経過観察を行います。乳頭がんでは10年以上経過してから再発することもあり定期検診を受けることが大切です。残念ながら再発してしまった場合には、手術、放射線治療(放射線ヨード内用療法もしくは外照射)、薬物治療から最も適した治療法を選びます。