腎がん(腎細胞がん)の治療には、手術療法と薬物療法があります。
手術療法は根治治療であり、転移のある症例や、腎臓に隣接する臓器へ広がる進行がんなど、根治が難しい症例に対しては薬物療法が適応となります。
転移のある症例や再発した症例は、治療を行っても、約40%の方が亡くなっているとされています。完治は難しく、がんの勢いや進行を抑えることを期待して薬物療法を行います。腎がんの薬物療法は、主に分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤を使用します。がんが進行すると、がんによる全身症状、がんの転移や広がりによる様々な症状が出現するため、そちらに対して処置や投薬を行います。
・ | 腎臓がん |
腎がんは、腎臓の細胞がガン化したもので腎臓がんとも呼ばれます。このうち、腎実質の細胞がガン化したものを「腎細胞がん」と言います。腎がんの大半が腎細胞がんであり、一般的に「腎がん」とは腎細胞がんのことをいいます。同じ腎臓にできるがんでも、尿の通り道である腎盂の細胞がガン化したものを「腎盂がん」と呼びますが、腎細胞がんとは区別されます。腎細胞がんと腎盂がんでは、がんの性質や治療法が異なるからです。 | |
・ | 分子標的薬 |
がん細胞増殖に関わるタンパク質を標的にしてがんを攻撃する薬 | |
・ | 免疫チェックポイント阻害剤 |
人が元々もつ免疫機能ががん細胞を攻撃する力を強める薬 |