余命についてはあくまでも予測
大切な方のいのちの終わりについて話があったとき、ご家族もまた、大変つらい思いをしたと思います。その気持ちは察して余りあるものがあります。そのお気持ちに少しでも寄り添えたら幸いです。
余命宣告
余命とは何かというと「その時点でご本人と同じ病気を持つ方が生きる平均的な時間」です。余命は、同じ病気になった方々を医学統計の専門家が分析して導いた目安であり、絶対的なものではありません。
しかし、その目安が示されるほどに、大切な方であるご本人のいのちの終わりは近づいてきています。ご担当されている主治医も、ご家族の大切な方が「あとどのくらい生きるか」ということを正確に予測することはできず、全体の話を、ご本人あるいはご家族にした事と思います。
今はまだ難しいかもしれませんが、病と死を「正しく知り、正しく恐れる」ことが、これからとても大切になってきます。
「正しく知る」
「正しく知る」ためには、ご担当の主治医と納得のいくまで話をしてください。
聞きたいこと、知りたいことをメモにして、診察のときに見せることはとても役に立ちます。主治医は、ご家族と、ご本人が何を知りたがっているかを、とても知りたいはずです。
「正しく恐れる」
「正しく恐れる」ために“患者会”がご本人とご家族の助けになることが多くあります。
余命宣告を受けたということは、ご本人と同じ病を抱える方が、必ずいます。その方々やご家族の集まりである患者会は、当事者が気持ちを分かち合い、そしてご本人やご家族とともにお互いに支えあうことができます。
患者会との連絡手段については、主治医に尋ねることが一番確実です。いきなり患者会に連絡しなくても大丈夫です。
ただ、ご本人とご家族のこころを守るための手段の一つとして、ぜひ知っておいてください。