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09/25 (金) 10:17更新

大腸がん術後の食事の進め方と心と体に優しいレシピ

Dietary Guidelines After Colorectal Cancer Surgery and Recipes Gentle on Body and Mind
管理栄養士 水澤聖子
管理栄養士歴10年 総合病院、回復期病院にて管理栄養士業務に従事。外科術後・内科・透析等、幅広い病態に対する栄養指導を月50件以上担当。料理教室の勤務経験もあり、食事療法はもちろん、調理の提案も得意。
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退院後~術後1ヶ月の食事

大腸がんの手術を終え、退院後から術後1ヶ月間はまだ大腸が完全に回復したわけではなく、自宅での食事管理が非常に重要となる時期です。この期間は、入院中に進めてきた「消化の良い食事」を基本としつつ、無理なく少しずつ食事の幅を広げていくことを目指します。

焦らず自身の体調と相談し、栄養バランスを保ちながら大腸の回復をサポートする食事を心がけていきましょう。
 

低脂肪・低残渣食ていざんさしょく

Low-fat, low-residue diet

退院後から術後1ヶ月の食事で特に意識したいのが、大腸への負担を最小限に抑え、腸の安静と回復を促すための食事療法の基本となる「低脂肪・低残渣食ていざんさしょく」です。

・低脂肪食とは

低脂肪食とは、食事に含まれる脂肪の摂取量を抑え、主に炭水化物やタンパク質を中心に栄養を摂る食事方法です。
脂肪は消化に時間がかかり、胃腸に負担をかけるため、高脂肪食の摂取はこの時期は控えめにします。調理法も肉や野菜にしっかり火を通し柔らかくすることを意識し、「油を使わない」、「蒸す」、「茹でる」、「煮る」料理を中心に、炒め物や揚げ物は控えましょう。使う油もごく少量にするか、ノンオイルドレッシングなどを活用しましょう。
 

【低脂肪食材と高脂肪食材(避けたい食材)】

  • 低脂肪食材

    • 鶏ささみ、鶏むね肉(皮なし)

    • 牛ヒレ肉、豚ヒレ肉

    • レバー(鶏、豚、牛)

    • 白身魚(タラ、タイ、ヒラメ、カレイなど)

    • ツナ缶(水煮)

    • 低脂肪乳、無脂肪乳

    • 低脂肪ヨーグルト、無脂肪ヨーグルト

    • カッテージチーズ

    • 卵(半熟、茶碗蒸しなど消化しやすい調理法で)

    • 精白米、おかゆ、パン(シンプルなもの)、うどん

    • 豆腐、大豆製品

    • よく煮た根菜(大根や人参など硬い繊維は減らしながら)

    • 完熟した果物のすりおろしや缶詰の柔らかい果物

  • 高脂肪食材(避けたい食材)

    • 豚バラ肉、牛バラ肉、鶏もも肉(皮つき)

    • ベーコン、ソーセージ、サラミなどの加工肉

    • ひき肉(特に豚ひき肉、合いびき肉)

    • 霜降り肉(和牛など)

    • サバ、サンマ、ブリ、イワシなどの青魚

    • ウナギ

    • ツナ缶(オイル漬け)

    • バター、生クリーム、クリームチーズ

    • プロセスチーズ、ナチュラルチーズ

    • 全乳(成分無調整牛乳)

    • アイスクリーム

    • サラダ脂、ごま油、オリーブオイルなどの植物油全般

    • マーガリン、ショートニング

    • マヨネーズ

    • ナッツ類、種実類

    • アボカド

    • チョコレート、ケーキ、クッキーなどの洋菓子

    • 揚げ物全般

 

・低残渣食ていざんさしょくとは

残渣ざんさとは、消化されずに腸に残る食物繊維のことをいいます。

食物繊維は健康には良いものですが、術後間もない腸には刺激が強く負担となるため、この時期は食物繊維の少ない食品を選ぶよう心がけましょう。

 

【低残渣食として適している食材・避けたい食材】

  • 適している食材

    • 白米、おかゆ、軟飯

    • 食パン(耳なし)、ロールパン

    • うどん、そうめん

    • 餅

    • 鶏ささみ、鶏むね肉(皮なし)

    • 豚ヒレ肉、牛ヒレ肉(赤身)

    • 白身魚(タラ、タイ、ヒラメ、カレイなど)

    • 卵

    • 大豆食品(豆腐、高野豆腐、豆乳など)

    • キャベツ(柔らかい葉)

    • ほうれん草(葉先)

    • レタス

    • バナナ、りんご(皮をむいてすりおろすか柔らかく煮たもの)

    • 缶詰の桃やミカン

    • 牛乳、ヨーグルト(低脂肪・無糖)、チーズなど

    • プリン、ゼリー、カステラ

  • 避けたい食材

    • 玄米、雑穀米、全粒粉パン、ライ麦パン、ブランパンなど

    • ラーメン、そば

    • コーンフレーク、グラノーラ

    • 肉の脂身、加工肉(ソーセージ、ベーコン、ハムなど)

    • 青魚(サバ、イワシなど)

    • エビ、タコ、カニ、イカ

    • 硬い豆類(大豆、小豆、枝豆など)

    • ごぼう

    • レンコン

    • たけのこ

    • セロリ

    • もやし

    • ブロッコリー

    • きのこ類全般(しいたけ、えのき、しめじなど)

    • 海藻類全般(わかめ、昆布、のりなど)

    • 生野菜、漬物

    • トウモロコシ

 

退院後~術後1ヶ月向け
おすすめレシピ

Recommended Recipes for the Period 
from Hospital Discharge to One Month Post-Surgery

ここでは、退院後~術後1ヶ月の比較的消化器がデリケートな時期に適した、「低脂肪」「消化に良い」「シンプル」を基本としたレシピを3つご紹介します。

 

鶏ささみと豆腐のふわふわ蒸し

鶏ささみと豆腐で良質なタンパク質を補給しつつ、蒸すことで油を全く使わず、消化に優しい一品です。

材料(2人分)

  •  鶏ささみ:2本
    (または鶏ひき100g)

  •    絹ごし豆腐:1/2丁(約150g)

  •  卵白:1個分

  •  だし汁:大さじ2

  •  醤油:小さじ1/2(薄味で調整)

  •  ほうれん草(葉先のみ):少量(みじん切り)

 

作り方

  1. 鶏ささみは筋を取り、小さめに切る(5㎜角など)。または鶏ひき肉を代用することも可能です。 

  2. 豆腐は軽く水切りし、滑らかになるまでつぶす。

  3. ボウルに1のささみ、2の豆腐、卵白、だし汁、しょうゆ、みじん切りにしたほうれん草を入れ、よく混ぜ合わせる。

  4. 耐熱容器に入れ、蒸し器またはフライパンに少量の水を張って蓋をし、弱火で10分~15分、固まるまで蒸す。

 

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白身魚と野菜の和風あんかけ

管理栄養士 水澤聖子=監修
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