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10/26 (月) 08:19更新

大腸がんが女性に増加する理由とは?生活習慣の影響

Why is the incidence of colorectal cancer increasing among women?The impact of lifestyle habits
医師 
喜田凛
卒後20年目の医師、初期・後期臨床研修後、各地で研鑽を積んだ後、現在は某地方病院消化器内科部長を務めている。消化器疾患・消化管内視鏡分野の診断・治療を担当し、日々患者さんの病に一緒に立ち向かっています。
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大腸がんは、特に女性にとって身近でありながらも、初期には自覚症状がほとんどないため、発見が遅れると命に関わる深刻な病気です。国内で女性のがんによる死亡数の中で最も多いのが大腸がんであり、発症リスクは50歳頃から急激に高まると言われています。便秘などのお腹の悩みや生活習慣の変化、家族歴など、さまざまな要因が重なり、誰にでも起こり得る病気となっています。

この記事では、女性特有の大腸がんの原因やリスク、大腸がんと便秘との関係について詳しく解説しています。年齢と共に目まぐるしく変化する生活の中で、つい自身の事は後回しになりがちですが、一度立ち止まり、自身の体からのサインに耳を傾けてみませんか?

 

女性と大腸がんの現状

日本における女性の大腸がんは、近年ますます深刻な健康課題となっています。2025年現在、女性のがん死亡原因の第1位が大腸がんであり、年間2万人以上の女性が命を落としています。罹患者数(がんと診断される人の数)も増加傾向にあり、生涯で13人に1人の女性が大腸がんと診断される可能性があるとされています。発症は60~70代が中心ですが、現在は食生活の変化や高齢化の影響で、40代から発症リスクが高まっており、若年層でも油断はできないと言われています。一方で、早期に発見できれば、ほぼ100%完治するがんでもあるため、定期的な検診の受診が重要となります。いきなり内視鏡検査をするわけではありません。まずは職場の健診や自治体のクーポンで受けられる、簡単な『検便(便潜血検査)』を毎年受けることが、命を守る第一歩です。そして、もし検査で『要精密検査(陽性)』となった場合は、怖がらずに必ず内視鏡検査を受けてください。大腸がんの現状を正しく理解し、予防と早期発見に努めることが、女性の健康を守る鍵となります。

 

女性のがん死亡数1位は大腸がん

Colorectal cancer is the leading cause of cancer death among women.

国立がん研究センターの最新の統計(がん統計2023年)によると、女性のがんによる死亡数は、長年トップだった胃がんを抜き、大腸がんが最も多くなっています。

「罹患者数」では乳がんが最多ですが、「死亡数」では大腸がんが1位になります。この背景には、大腸がんが初期には自覚症状がほとんどなく、発見が遅れやすいという特徴があります。気づいた時には進行しており、治療が難しくなってしまうケースが少なくありません。血便が出ても『痔だろう』と自己判断して放置してしまう方が多いですが、これこそが発見遅れの最大の原因です。出血があったら必ず受診してください。

 

大腸がんが増えている
と言われる3つの理由

Three reasons why colorectal cancer is said to be on the rise

死亡数が1位であることに加え、大腸がんと診断される女性の数そのものも、年々増加傾向にあります。なぜ、私たちの周りでこれほど大腸がんが身近な病気になっているのでしょうか。

その背景には、私たちのライフスタイル(生活習慣)の変化と深く関わる、3つの理由があると考えられています。ここでは、その理由について詳しく説明します。

 

食生活の欧米化と飲酒・喫煙

私たちの食卓は、この数十年で劇的に豊かになり、そして変化しました。かつて日本の食生活の中心であった野菜や豆類、魚介類から、肉類や脂肪分の多い食事が手軽に楽しめるようになりました。この「食生活の欧米化」が、大腸がん増加の最大の要因とされています。そして実はお酒も要注意であり、女性は男性よりもアルコールの代謝能力が低く、少量でも毎日飲む習慣は大腸がんのリスクを高める可能性があります。また、喫煙も大腸がんのリスク要因の一つです。

特に、牛肉や豚肉などの哺乳類の肉全般である赤肉や、ハム・ソーセージといった加工肉の摂取量が増えると、腸内で発がん性物質が作られやすくなり、世界的な研究機関も発がんリスクを指摘しています。毎朝の習慣にはせず、楽しみとして時々食べる程度にするのが賢明です。一方、食物繊維の摂取量が減ることで、便が腸内に溜まる時間が長くなり、腸壁が有害物質にさらされる時間も増えると考えられます。

 

運動不足

自動車の普及やデスクワーク中心の生活は、日常的な運動量を大きく減らしました。運動不足は、腸の働き(ぜん動運動)を鈍らせ、便秘を招きやすくします。これは、腸内環境の悪化に直結していきます。また、運動そのものにも免疫力を高め、がんの発生を抑える効果があると言われています。

 

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乳がんや婦人科系疾患との関連性

喜田凛=監修
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