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09/28 (月) 09:49更新

大腸がんのステージ別症状とは?

あなたの健康を守る知識
What are the symptoms of colorectal cancer by stage?
医師 田中 良治
消化器内科医。消化器病専門医・消化器内視鏡専門医として12年目。大腸がんをはじめとする消化器疾患の診療・内視鏡治療に携わり、患者さんに寄り添った医療を実践している。
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「がん」と聞くと、「ステージ」という言葉が頭に浮かぶのではないでしょうか?

しかし、それぞれのステージで具体的にどのような症状が現れ、どのような治療が行われるかなど、漠然と「ステージ」は知っていても、ステージごとのがんの進行と体の状態については知らない方が多いのではないでしょうか?

この記事では、「大腸がんの症状」と「ステージ」の関係に絞り、わかりやすく解説します。

ご自身や大切な方の体の状態を知り、早めの行動や正しい判断に繋がるきっかけになりましたら幸いです。

 

大腸がんのステージとは?

大腸がんの「ステージ」とは、主に「T(がんの深さ)」「N(リンパ節への転移)」「M(他の臓器への遠隔転移)」の3つの要素の組み合わせで総合的に判断され、国際的な基準である「TNM分類」に基づいてステージが0期からⅣ期までの5段階に分類されます。

がんがどのくらい進行しているかをステージ別に分類することで、ステージに応じた最も効果的な治療方針を決定することができます。

また、ステージによって5年後生存率は大きく異なるため、がんの進行度合いを正確に把握するために非常に重要な指標となります。

 

ステージを決める「TNM分類」

The "TNM Classification" for Determining Stage

ここでは、大腸がんのステージを決める「TNM分類」について大腸の壁の構造の図とともに詳しく解説します。

【TNM分類】

1 T因子(Tumor):がんの深さ

がんが大腸の壁のどの深さまで達しているかを示します。

大腸の壁は内側から「粘膜」→「粘膜下層」→「固有筋層」→「漿膜下層しょうまくかそう」→「漿膜しょうまく」となっており、「粘膜下層」にとどまっていればTisやT1、がんがより深く進むにつれてT2、T3、T4と表記されます。

2 N因子(Node):リンパ節への転移

がん細胞がリンパ管を通り、大腸の近くにあるリンパ節に転移しているかどうか、転移しているリンパ節の個数を示します。

リンパ節への転移がない状態が「NOエヌゼロ」と表し、転移が見つかるとN1、N2と表され進行していると判断されます。転移しているリンパ節が1~3個の場合はN1、4個以上の場合はN2となります。

3 M因子(Metastasis):他の臓器への遠隔転移

がん細胞が血液の流れに乗って、大腸から離れた臓器(肝臓、肺、腹膜、骨など)に転移しているかどうかを示します。遠隔転移がない状態が「M0」、転移があると「M1」となり、最も進行した状態と判断されます。

 

 

ステージ0~Ⅰ期(早期)

がんがまだ大腸の壁の浅い部分にとどまっているステージ0~Ⅰ期は、「自覚症状がほとんどない」ことが最大の特徴です。

自覚症状がほとんどない理由は、がんが発生する大腸の「粘膜」には、痛みを感じる神経がない」ためです。

 

ステージ0期のがんの状態

The state of Stage 0 cancer

「上皮内がん」とも呼ばれ、がん細胞が「粘膜内」にとどまっている段階です。自覚症状はほとんどありません。多くは健康診断の便潜血検査や、大腸内視鏡検査で良性のポリープを切除した際の病理検査で偶然発見されます。

 

 

ステージⅠ期のがんの状態

Status of Stage I cancer

がんが「粘膜下層」や「固有筋層」まで達しているものの、リンパ節への転移は無い状態です。この段階でも症状が出ることは稀ですが、がんの表面がもろくなり、便が通過する際にこすれることで微量の出血が起こることがあります。この微量の出血は、便に血が混じって見える「血便」ではなく、検査でようやくわかるレベルの「便潜血」であることがほとんどです。

 

主な治療法

Main treatment methods

ステージ0~Ⅰ期は、がんが限られた範囲にとどまっているため、体への負担が少ない治療で根治を目指せます。

がんが「粘膜層」や「粘膜下層」の浅い部分にとどまっている場合には、大腸カメラ(内視鏡)の先端から器具を出しがんを切り取る、体への負担が非常に少ない内視鏡治療が行われます。

がんが「粘膜下層」の深くに入り込み、内視鏡治療では取り切れないと判断された場合には、腹腔鏡手術などの外科手術が行われます。

 

 田中先生のアドバイス

実際、私が診療した方の多くのステージ0~I期大腸がんの方は、健康診断の便潜血検査や定期の大腸カメラで偶然発見されています。実際に健診で見つかったステージ0~I期の方は、内視鏡で治療でき、その後再発なく生活されています。症状がなくても40歳を過ぎたら、自治体などで推奨されている年1回の大腸がん検診(便潜血検査)(※1)を受けて、陽性であれば大腸内視鏡検査を早めに受けることが将来の安心につながります。

※1:便潜血検査
便中に血液が混じっていないかを調べる検査のことをいい、陽性の場合は大腸内視鏡検査などの精密検査が推奨されます。

 

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ステージⅡ期(進行期)

医師 田中 良治=監修
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