【進行期肺がん】手術後の暮らし
【仕事】進行期ならではの選択肢
進行期では治療や通院が長期に及ぶため、仕事との両立は早期よりも難しくなる場合があります。早期では「復職に向けた準備」が中心でしたが、進行期では「働き方を工夫する」あるいは「働かない」という選択肢も検討の候補にあがってきます。
短時間勤務や在宅勤務を利用して体調に合わせて働く方法もありますが、継続が難しい場合は傷病手当金や障害年金などの公的制度を活用しましょう。
また、退職や休職を選ぶ場合も、社会保険制度や就労支援窓口に相談して安心して暮らせる体制を整えておくことが大切です。「働くかどうか」を一人で抱え込む必要はなく、家族や医療ソーシャルワーカーと一緒に選択肢を検討することで、自分に合った生き方を選ぶことができます。
傷病手当金とは
What is the Sickness and Injury Allowance?
健康保険に加入している人が、病気やケガで働けなくなった場合に支給される生活補償制度です。給料が出ない期間の収入を補う役割があります。
相談場所
所属している会社の人事・総務部へ申請書を依頼する。
自営業者や国保加入者は対象外です(代わりに「傷病手当金付き国保」を一部自治体で実施している場合があります)。
障害年金とは
What is a disability pension?
病気やケガによって生活や仕事に制限が生じた場合に受けられる年金です。「障害基礎年金」「障害厚生年金」の2種類があります。
相談場所
日本年金機構の年金事務所で申請を行います。
申請準備や書類作成が複雑なため、社会保険労務士に依頼する人も多くいます。(着手金や申請費用も含めおおよそ15万円~40万円程の費用となります)
医療ソーシャルワーカーとは
What is a medical social worker?
病院や診療所などで働く「福祉の専門職」です。医師や看護師のように直接治療をするわけではありませんが、患者さんやご家族が 病気と向き合いながら安心して生活できるよう支援する役割 を担っています。

どんなときに相談できる?
「退院したいけれど、一人暮らしで不安」
「医療費が家計を圧迫している」
「介護保険の申請ってどうすればいいの?」
「仕事を続けられるか心配」
このように、医療や生活に関わる幅広い悩みを気軽に相談できる窓口 が医療ソーシャルワーカーです。
まとめ
進行期の手術後の生活は、早期と比べて体力回復や社会復帰の道のりが長く、再発や転移への不安とも共に歩む必要があります。
そんな中でも大切なのは、自分のペースで自分らしく過ごすことです。
50代女性の患者さんは、進行期の手術後に食べられない、眠れない状況となり、不安を強く感じておられました。しかし「自分は何がしたいのだろう」と考えることによって、手芸品の展覧会に出品するという夢を達成ようと決意し、まずは日常を楽に送る工夫を重ねていきました。また夢を達成するためには体力も必要なため、自分のペースで体力維持の運動も行いました。
頑張りすぎずに、食事の準備など大変だと思うことはご家族と分担して行い、「病気の進行に不安を感じる場面もあるけれど、やりたいことがあるから不安にとらわれる機会を減らすこともできた」とお話しされていました。
無理のない範囲で、自分の体力や生活のペースを大切にしながら、生きがいを持つことが日常生活を支えることにつながると実感した出来事でした。また、こうした夢をかなえるためには、体力を維持することが不可欠であり、そのためにも無理をせず、日々できることを続けていくことが大切です。

