家族で看取る「穏やかな最期」 Peaceful end-of-life care" with family members
家族で看取る「穏やかな最期」
Peaceful end-of-life care" with family members
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10/08 (木) 07:54更新

在宅(自宅)での介護・療養にかかる費用相場

訪問サービス・ショートステイの目安
Average Costs for Home-Based Care and Recuperation —Estimates for Visiting Services and Short Stays—
医療ソーシャルワーカー 
藤井 晶子
社会福祉士。総合病院で医療ソーシャルワーカーとして勤務し、様々な診療科の患者様を担当。入院患者様の退院支援を中心に、介護サービスや施設入所の調整を行いながら、患者様やご家族に寄り添った支援を大切にしている。
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外出・余暇支援関連費用の目安

Estimated Costs for Outings and Leisure Activities

次に、外出・余暇支援関連として、「移動サポート(介護タクシー・福祉タクシー)」「介護旅行」の費用の目安を説明します。

「移動サポート」に関しては、病院へ行くときだけ、1割負担・3割負担の差が数百円程度出ますが、大半を占める運賃は実費となります。

「介護旅行」に関しては、全額自己負担となりますが、「一生の思い出」として割り切って利用する方が多いです。自治体によっては、外出支援の「タクシー券(月数千円分)」を配布している場合があるため、役所で確認することをおすすめします。

 

外出・余暇支援関連の費用の目安

  • 移動サポート
    (介護タクシー・福祉タクシー)
     

    1. 保険適用あり
      通院等乗降介助(病院への送迎のみ)
      ケアプランに組み込み、ヘルパー資格を持つドライバーが介助する場合です。料金は「運賃(実費)+介助料(保険)」の合計となります。
      介助料の自己負担額は、年齢で一律に決まるものではなく、所得に応じた1~3割負担となります。不明な場合は、ケアマネジャーにご相談ください。
       

    2. 保険適用なし
      福祉タクシー(買い物・旅行など)
      趣味の外出や、家族が同乗する場合などは「福祉タクシー(介護保険外)となり、全額実費となります。

      • 運賃:通常のタクシー料金+迎車料金

      • 介助料(実費):500~1,000円/回

      • 機材レンタル代

        • リクライニング車椅子:1,000~2,000円

        • ストレッチャー(寝台):2,000~4,000円
           

  • 利用費用の目安

    • 近所のスーパーへ買い物(往復1時間程度・待機料金含む)約5,000~8,000円

    • 車椅子で日帰り外出(貸切利用3~4時間)約15,000~25,000円

 

  • 介護旅行
    (トラベルヘルパー・外出支援)
    ※プライベートなサービスのため、介護保険は使えず全額自己負担となります。

    【費用内訳】
    ・技術料(ヘルパーの人件費)
    ・交通費・宿泊費(本人分+ヘルパー分)
    ・コーディネート料(手配手数料)

    ケース➀:日帰り外出(お墓参り・冠婚葬祭など)
    ヘルパー費用(4~6時間):約25,000~40,000円
    交通費(タクシー等):実費
    ・総額目安:約40,000~60,000円

    ケース➁:1泊2日の温泉旅行(近郊)
    ・ヘルパー利用料(2日間):約60,000~100,000円
    ※入浴介助や夜間の見守りを含むため高額になります。
    ・宿泊費・交通費:実費
    ※(ヘルパーの宿泊費・食事代も利用者が負担)
    ・総額目安:約150,000~250,000円
    ※本人と家族の旅費は含まれていません。

※通院等乗降介助は、治療・生活維持に必要な外出に限られ、趣味・娯楽・家族同行の外出には原則使えません。

※福祉タクシー券・移送サービスの内容や金額は自治体により異なります。

※費用は地域・事業者・距離・時間・機材により大きく変動します。

 

まとめ

在宅療養にかかる費用は、受ける医療や介護サービスの組み合わせによって変動しますが、月額5万~10万円程度が一つの目安となります。在宅での生活を無理なく継続するためのポイントは、すべての介助を家族だけで担おうとせず、介護サービスを有効に活用しながら、プロの力を上手に借りることです。

費用面では、所得に応じた自己負担割合(1~3割)を確認するとともに、医療費には「高額療養費制度」が適用されること、また介護サービスにも月々の負担を抑える仕組みがあることを知っておくと安心です。もし予算やサービス内容の調整で不安を感じたときは、一人で抱え込まず、まずはケアマネジャーや地域の相談窓口へ早めに相談しましょう。

ショートステイなどの「レスパイト(休息)」を計画的に取り入れ、介護者自身のゆとりを確保することも、持続可能な在宅療養には欠かせません。公的なサポートを賢く利用し、ご本人とご家族が笑顔で過ごせる環境を整えていくための一助となりましたら幸いです。

 

(2026年9月時点の情報)

【参考文献】

政府広報オンライン 後期高齢者医療制度 医療費の窓口負担割合はどれくらい?

訪問診療ナビ

厚生労働省 訪問看護 参考資料

株式会社橋善 敬愛訪問看護ステーション「訪問看護にかかる料金は?費用相場について解説」

日本調剤 「薬剤師訪問サービス」の流れ

PT-OT-ST.NET 令和6年介護報酬改定のポイント

厚生労働省 「訪問リハビリテーション(参考資料)

厚生労働省 「訪問介護及び訪問入浴介護(参考資料)」

厚生労働省 介護事業所・生活関連検索システム「サービスにかかる利用料」

厚生労働省 「福祉用具・住宅改修」

厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」

 

藤井 晶子=監修