家族で看取る「穏やかな最期」 Peaceful end-of-life care" with family members
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07/23 (木) 07:32更新

こんな便には気を付けて 大腸がんを疑うサイン

Beware of these stools: Signs that may indicate colon cancer.
医師 岡本彩那
大学3次救命センターや他大学消化器内科勤務を経て、現在は市中病院の消化器内科に所属。専門は胆膵。医療記事の執筆経験もあり、患者さんに寄り添った診療を大切にしている。
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日々の排便は健康のバロメーターですが、大腸がんが気になる方にとって、ちょっとした便の異変が大きな悩みや疑問につながることも少なくありません。

この記事では、「大腸がんと便の関係」について、どんな便の変化が大腸がんのサインとなりうるのか、また便潜血検査などの検査方法の精度や受診の目安、実際の治療例まで、専門的なデータと医師の見解を交えて詳しく解説します。例えば、便が細くなったり、血便がみられたり、急に便秘や下痢を繰り返す場合は、進行した大腸がんの可能性も否定できません。しかし、こうした症状は痔や憩室出血、過敏性腸症候群など良性の疾患でも起こり得るため、自己判断は禁物です。

実際に、便が細くなったことをきっかけに受診し、大腸内視鏡検査で早期に大腸がんが発見され、適切な治療によって回復した方もいます。早期発見・早期治療ができれば、大腸がんは「治るがん」とも言われており、治療の選択肢も広がり、身体への負担も軽減できます。

便潜血検査は、国立がん研究センターのガイドラインでも推奨されている信憑性の高い検査方法で、40歳以上の定期的な受診により大腸がんによる死亡率を大幅に減少させる効果が証明されています。自宅で簡単にできる検査キットも普及しており、忙しい方でも手軽に受けられるのが大きなメリットです。

「いつもと違う便」に気付いたときこそ、早めの受診や検査がご自身の健康を守る第一歩となります。この記事を通して、そのきっかけを作ることができましたら幸いです。

 

 

大腸がんと便の関係

大腸がんは、私たちの消化器官の最終部分である大腸(結腸・直腸)に発生するがんです。大腸は、食べ物の水分を吸収し、不要なものを便として形成・排出する重要な役割を担っています。

そのため、大腸にがんができると、便が作られ通過する過程に様々な影響が出ることがあります。例えば、がんが大きくなり便の通り道を狭くしたり、がんの表面がもろくなり出血することで、便の色や形、排便のリズムなどに変化が現れます。普段、あまり意識して便を観察する機会は少ないかもしれませんが、実は便は体内の健康状態を反映する「お便り」のようなものです。特に、以下のようなこれまでとは違う便の変化が続く場合は、大腸がんをはじめとする何らかの消化器系の病気が隠されている可能性を考える必要があります。

  • 便に血が混じる(血便)

  • 便が細くなった(指の太さぐらい)

  • 便秘や下痢を繰り返すようになった

  • 便秘がひどく、お腹が張る

  • 便が赤黒くなった

  • 残便感(便が出きらない感じ)が続く

 

岡本先生のワンポイントアドバイス】

「便の色が黒っぽくなった」場合には通常上部消化管(食道~十二指腸)の出血、異常を疑います。他方大腸がんをはじめとする下部消化管出血であれば真っ赤な便が出る、もしくはその血液が時間経過とともに赤黒くなります(鮮血便、暗赤色便)

これらの変化がすべて大腸がんによるものとは限りません。しかし、「たかが便の変化」と軽視せず、ご自身の体からのサインとして注意深く観察することが、大腸がんの早期発見・早期治療に繋がる非常に重要な鍵となります。

 

初期症状としての便異常

大腸がんの初期段階では、自覚できるような便の異常や症状はほとんど現れないのが実情です。

初期症状としての便異常で可能性として考えられるのは、次のような非常にわずかな変化だと言われています。

目に見えない微量の出血(潜血便)

がんの表面から微量の出血があっても、ごくごく少量のものであり、便に混ざり込んでしまうため肉眼では見えません。この場合、健康診断で行われる「便潜血検査」により検出され、初めて血が混じっていることがわかります。ただし、便潜血検査は感度(実際に出血があって検査が陽性となる確率)が低く、本当は早期がんやその卵となるポリープがあるのに陰性となってしまう事も少なくありません。

 

☝岡本先生のワンポイントアドバイス

大腸がんは早期がんの場合、自覚症状はありません。健診にて定期的に検査を受け、異常があった場合に精密検査を受けて初めて分かる病気です。その他、何らかの異常があり、たまたま下部消化管内視鏡検査を受けたら見つかった、というケースもあります。定期的に健診や検査を受けることが早期発見に重要なことと言えます。

逆に大腸がんによって何らかの症状が出ている場合は進行がん、しかもある程度進行してしまっている場合が多いでしょう。かといって治療法がないわけではありません。大腸がんはがんの中でも比較的予後が良く、抗がん剤も効きやすいとされています。ただし、StageⅣとなった場合は予後が悪くなってしまいます。実際に、病院を受診した時には既になにも治療できない、というケースもあります。共通するのは何らかの異常、症状があった場合は早めに病院を受診し相談すると言うことです。

 

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進行すると現れる便のサイン

医師 岡本彩那=監修