おならの変化が知らせる大腸がん
がん(腫瘍)が大きくなると、大腸の中が狭くなり、便やガスがスムーズに通過できなくなり(狭窄)、その結果、便が大腸内に滞留する時間(便秘)が長くなります。
長く溜まった便は、「悪玉菌」にとって絶好の栄養源となり、便に含まれるタンパク質やアミノ酸をエサにして増殖し、その過程で腐敗ガス(硫化水素、アンモニアなど)を大量に発生させるため、腐敗臭をさらに増殖させる原因となるのです。
溜まったガスが圧力に押されて、狭い隙間を少しずつ、何回にも分けて通過していくため、
一度に「ブーッ」とスッキリ出るのではなく、「プッ、プッ」と小分けに何度も出る。
自分の意思とは関係なく、不意におならが漏れてしまう。
便意を感じてトイレに行っても、少量の便しか出ずおならも出にくくなった。もしくはおならのみが出る。
といった現象が起こります。このように、おならの回数の増加は、腫瘍による腸の狭窄で通過障害が引き起こされている可能性もあり、大腸がんを疑うサインの一つになります。
最も重要な点はおならの変化に加えて、「便に血が混じる」「便秘と下痢を繰り返す」「残便感がある」「腹痛が続く」「急な体重減少」といった他の症状が出ている場合は、大腸がんの危険度が高まり、症状の変化に気が付いた際は早めの医療機関受診をお勧めします。なお、おならは、数あるサインの中の一つとして捉えることが大切です。
体調と安全に配慮した生活の工夫
ここでは、体の状態や体調に合わせ、普段の生活の中で心がけたい生活の工夫についてお伝えしています。
食事のとり方の工夫
Tips for managing your meals
弱っている腸に負担をかけず、腸をいたわる食事の方法です。腸に負担をかけない食事では、お粥やうどんなど消化に良いものを中心にとるようにしましょう。消化しにくいものについては避けるか細かく切る、よく火を通すなど調理方法を工夫することも一手です。一度に大量の食事をとることも控えたほうがよいでしょう。また、便が硬くなれば通過が悪くなるため、水分をしっかりとるように心がけましょう。
食事とは少しずれますが、時には便を柔らかくする薬が必要となることもあります。
また狭窄がある場合は、よく噛まずに早く食べると食べ物が消化管に詰まりやすくなるため、ゆっくりと時間をかけて食べましょう。また、繊維質の多い野菜や海藻、キノコ類は腸に残りやすく、狭窄部を通過しにくい可能性があるため控えるようにしましょう。
生活習慣の見直し:
心と体のリズムを整える
Revisiting Lifestyle Habits: Balancing the Rhythms of Mind and Body
私たちの腸は、「第二の脳」と呼ばれるほど、心の状態と深く繋がっています。不安や緊張、ストレスを感じると、腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れ、腸の働きが鈍くなったり、過敏になったりします。
意識して心と体を「ゆるめる」時間を作ることも大切です。ここでは自律神経を整える方法をお伝えします。
ここでの運動は、汗を流すハードなトレーニングのことではなく、散歩やウォーキングなど、心地よく体を動かし、心と腸に穏やかな刺激を与える運動のことです。
~なぜ心地よい運動が良いのか~
腸の動きを後押しする
ウォーキングなどで体が適度に揺れると、その刺激が腸に伝わり、ぜん動運動(便やガスを送り出す動き)を優しく促します。ガスの排出がスムーズになり、お腹の張りが楽になることもあります。血行を良くして気分をリフレッシュする
身体を動かすと全身の血の巡りが良くなります。新鮮な空気を吸いながら外を少し歩くだけで、塞ぎがちだった気持ちが軽くなり、心のリフレッシュにも繋がります。この気分の変化が、自律神経を整える助けになります。
~どんな運動をすればいいの?~
天気の良い日に近所を5分だけ散歩してみる。
窓を開けて、ラジオ体操をしてみる。
まずはこんなところからスタートしてみましょう。「やらなければ」と義務に思うのではなく、「気持ちいいな」と感じられることが大切です。ご自身の体調が良い日、気分が向いた時に少し体を動かす時間を作ってみてください。
※運動を始める前には、主治医にどの程度の運動なら問題ないかを確認してから始めましょう。
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