肺がんの検査とは
肺がんは、初期には目立った症状が出にくく、気づいたときには進行しているケースも少なくありません。そのため、正確な検査による早期発見がとても重要です。とはいえ、「どんな検査があるのか」「痛みはあるのか」など、検査を受ける前に知っておきたいことも多いのではないでしょうか。
本記事では、肺がんの有無を調べる初期検査から、確定診断、転移の確認、さらには検査前後の注意点まで、検査に関する情報をわかりやすく解説します。不安な気持ちを少しでも軽くし、納得して検査にのぞめるよう、ぜひご活用ください。
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肺がん検査とは?
肺がん検査とは、肺にがんができているかどうか、またその広がりや進行度を調べるための検査の総称です。
肺がんは早期には自覚症状が少ないため、画像検査や内視鏡検査、血液検査などを組み合わせて診断を行います。がんの有無を調べる初期検査、確定診断のための組織検査、さらに転移の有無を調べる検査など、目的に応じた検査が必要です。
肺がん検査は、肺がんかどうかだけを決める検査ではありません。検査によって得られる病理組織の情報は、肺がんのタイプや性質を明らかにし、最適な治療法を選択するために非常に重要になります。
肺がんの有無を調べるための検査
肺がんが疑われる際、まずはがんの有無を大まかに把握するための検査が行われます。
主に使用されるのは胸部X線検査と胸部CT検査で、これらの画像検査により、肺に異常な影やしこりがあるかどうかを確認します。異常が見つかった場合には、さらに詳しい検査へと進みます。これらの検査は、比較的身体への負担が少なく、健診などでも広く活用されています。
胸部X線検査
Chest X-ray examination
自己負担費用の目安(3割負担の場合):約1,000~3,000円
胸部X線検査は、いわゆる「レントゲン検査」とも呼ばれ、肺に影がないかを調べる検査です。
撮影は短時間で済み、被ばく量も少ないため、定期健診やスクリーニングに用いられます。ただし、がんが小さい場合や心臓や骨の陰に隠れていると見逃される可能性があるため、限界もあります。
特にリンパ節の腫れは大きくならないと見つけられません。そのため精度をより高めるために、必要に応じて胸部CT検査を追加で行うこともあります。

大石先生のひとこと
肺がんにだけ見られる決まった症状はなく、特に早期がんの多くは全く自覚症状がありません。私が担当した60代の女性の患者さんは、会社で受けた胸部X線検査で異常が見つかり、精密検査で早期肺がんと診断されました。喫煙歴や家族歴もなく、「まさか自分が肺がんになるなんて」と驚かれていました。しかし、早期発見により治療の幅が広がり、仕事を続けながら治療に専念することができたことが、ご本人の支えとなりました。
胸部CT検査
Chest CT scan
自己負担費用の目安(3割負担の場合):約5,000~10,000円
※検査範囲や造影剤使用で変動
胸部CT検査では、X線を使って体を輪切りにしたような画像を撮影し、肺の内部を詳しく調べます。
肺がんの有無だけでなく、しこりの大きさや形、周囲の組織との関係なども詳細にわかるため、X線よりも精度の高い検査です。
特に微小ながんや転移の有無を確認する際に有用で、造影剤を使用することで血管やリンパ節への広がりも把握できます。
肺がん確定診断のための検査
画像検査でがんが疑われた場合、次に行うのは「がんかどうかを確定する検査」です。
これは病理検査と呼ばれ、がんの組織を採取し、顕微鏡で確認する必要があります。代表的なのは気管支鏡検査やCTガイド下生検、胸腔鏡検査などです。どの方法を選ぶかは、腫瘍の位置や大きさ、患者さんの状態によって異なります。
気管支鏡検査
Bronchoscopy
自己負担費用の目安(3割負担の場合):約60,000円
※入院2日間程度を想定した場合
気管支鏡検査は、鎮静薬*1の投与下で喉を噴霧麻酔した後に、細い内視鏡を口や鼻から気管に挿入し、直接気道や肺の内部を観察しながら組織を採取する検査です。
臨床では口からの挿入が標準的です。
がんが気管や気管支の近くにある場合に適していますが、細気管支や肺胞などは観察が難しいことがあります。採取した細胞や組織を病理診断することで、肺がんの有無や種類を確定します。
鎮静薬*1
不安や緊張、興奮などをやわらげ、心身を落ち着かせるために使われる薬
CTガイド下生検検査
CT-guided biopsy
自己負担費用の目安(3割負担の場合):約20,000~30,000円
※施設によって差あり
CTガイド下生検は、CT画像で腫瘍の位置を確認しながら、胸壁から針を刺して肺のしこりの組織を採取する検査です。
がんが肺の奥深くにある場合や、気管支鏡で届かない場合に行われます。局所麻酔で実施され、入院が必要なこともあります。合併症として気胸(肺に空気が漏れる)が起きることがあり、検査後の経過観察が重要です。
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胸腔鏡検査

