大腸がんの進行速度について知っておきたいこと
ステージⅢ
Stage III
ステージⅢの大腸がんは、大腸のがんが周囲のリンパ節まで転移している状態を指します。多くの場合、根治切除(手術)と術後補助化学療法を組み合わせた積極的な治療が必要です。まだ他の臓器への遠隔転移はなく、適切な治療を行えば根治(治癒)や長期寛解が十分に期待できる段階です。
[ステージⅢ 大腸がん]
進行速度 | ・診断後は速やかに適切な治療を開始する必要があります。 ・進行速度は、がん細胞の悪性度(顔つきの悪さ)、増殖の速さ、遺伝子の変異などによって大きく異なります。 |
特徴 | ・リンパ節へ転移している段階で、遠隔転移(他の臓器への転移)はありません。 転移しているリンパ節の個数や場所によって、さらに細かくステージが分類されます。 ステージⅢA ・ステージⅢの中でもがんの深さが比較的浅めで、転移しているリンパ節の個数が少ない場合。 ステージⅢB ・がんの深さが深い、または転移リンパ節の個数が多い場合。 ステージⅢC ・がんの深さがより深く、転移リンパ節の個数がさらに多い場合。 |
自覚症状 | ステージⅡよりもさらに自覚症状が現れやすくなる傾向があります。 血便・下血 ・便に血が混じる(鮮血、暗赤色、黒っぽい便など)出血が持続し、量が増えることもあります。 ・便潜血検査はほぼ確実に陽性となります。 便通の変化 ・便秘と下痢を繰り返す、またはどちらかが頑固に続く。 ・便が細くなる(鉛筆状の便)。 ・残便感(便が出きらない感じ)が強く残る。 ・排便回数の変化。 腹痛・腹部膨満感 ・お腹の特定の場所が痛む(鈍痛、しくしくとした痛み、差し込むような痛み)。 ・お腹が張る感じが続く。 ・がんが大きくなり腸管を塞ぎかけると、強い腹痛や嘔吐を伴う腸閉塞(イレウス)を起こすことがあります。これは緊急で治療が必要な状態です。 貧血症状 ・がんからの慢性的な出血により、貧血が進行します。 ・めまい、ふらつき、動悸、息切れ、顔面蒼白、易疲労感(疲れやすさ)などが現れます。 体重減少 ・特に食事制限をしていないのに、理由なく体重が減り続ける。食欲不振を伴うこともあります。 腹部のしこり ・お腹を触ったときに、硬いしこりとして感じられることがあります。 全身倦怠感 ・なんとなく体がだるい、元気が出ない状態が続く。 |
ステージⅣ
Stage IV
ステージⅣの大腸がんは、がん細胞が血液やリンパの流れに乗って、大腸から離れた他の臓器に広がっている(遠隔転移)段階です。最も進行した病期であり、治療は複雑になります。
根治が難しい場合が多いものの、転移巣が限られ外科的に切除できる場合や、全身治療が*奏効(そうこう)した場合には長期生存や寛解が得られることもあります。近年は化学療法や分子標的薬、免疫療法などの進歩により、以前よりも生存期間の延長やQOL(生活の質)の維持が期待できるようになっています。
*奏功とは薬や治療などが期待通りの効果を現すことを意味します
[ステージⅣ 大腸がん]
進行速度 | がん細胞が全身に広がっている段階です。 ※がん細胞は活発に増殖し、新たな転移巣をつくることがあります。 ・進行速度は、がん細胞の種類や悪性度、遺伝子変異の有無、転移している臓器や個数で大きく異なります。適切な治療を行うことで、がんの進行を遅らせたり、一時的に縮小させたりすることが期待できますが、がんが治療に対して耐性を獲得し、再び勢いを増すこともあります。 |
特徴 | ・転移巣(てんいそう)があるかないかでステージⅣかが決まります。 ・肝臓や、肺、腹膜などに転移しやすいと考えられますが、他のどこに転移してもおかしくない状態です。 ・転移している場所や数、がんの性質、そして何よりも患者さんご自身の体力や希望を加味して、治療方針は慎重に決められていきます。 |
自覚症状 | ステージⅢまでと同様の症状がより強く現れることがあります。 《転移巣による症状》 肝転移 肺転移 腹膜播種 骨転移 脳転移 《全身症状》 体重減少 貧血 悪液質(あくえきしつ) 発熱 |
ステージⅣの大腸がんの治療は、がんの進行をコントロールし、症状を緩和し、QOL(生活の質)を維持・向上させることを主な目的におこないます。
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