家族で看取る「穏やかな最期」 Peaceful end-of-life care" with family members
家族で看取る「穏やかな最期」
Peaceful end-of-life care" with family members
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07/02 (木) 08:25更新

せん妄について[前編]

about delirium
医師  横田 小百合
医師。専門分野は緩和ケア。がん治療認定医、総合内科専門医、日本緩和医療学会専門医・指導医。現在は都内病院の院内緩和ケアチームの症状緩和担当として日々患者さんと接している。
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せん妄の原因

原因はひとつではなく、いくつもの要因が重なって起こっています。

終末期せん妄は回復しませんが、一般的なせん妄であれば回復する可能性もあります。取り除くことのできる要因がないか、調べてもらいましょう。

 

身体的な要因(体の問題)

physical factors

  • 脱水(だっすい):水分がとれなくなると、脳がうまく働かなくなります。

  • 病気の進行:病気が脳や体全体に大きな影響を与えます

  • 感染症や熱:高齢の方では、軽い感染でも意識に影響を及ぼしてしまいます。

 

心理的な要因(心の問題)

psychological factors

  • 死への不安や恐怖:誰でも「もうすぐ死ぬかもしれない」と強く感じることで、心が不安定になることがあります。

 

薬剤・環境が引き起こす要因

Factors caused by medications and environmental conditions

薬や過剰な点滴が原因になることもある

特に終末期には、痛みやつらさを和らげる為に薬が使われます。必要があって使っていることがほとんどですが、せん妄の原因になるときもあります。そのため、量を少し減らすことや種類を替えることが、せん妄の症状を和らげることに役立つことがあります。医療スタッフに尋ねてみましょう。急な中止は症状を強めてしまうことにつながるのでおすすめしません。
 

 ~医師からのお役立ちコメント~

腕の点滴が本人の苦痛につながっていたことがありました。せん妄のせいで腕の点滴が「ヘビが巻き付いてきている」ように感じて、興奮されていました。自己抜針の危険もありました。そのため、痛み止めを腕から点滴投与するのを中止して貼り薬に変え、必要最低限の点滴を皮下から投与する方法に変更したところ、見違えるように穏やかに過ごされるようになった経験があります。

 

室内の環境も影響する

  • 日の光が部屋に入らないなど、明るさによる昼夜の区別がつきづらい

  • 人の話し声がたくさん聞こえて、落ち着かない

  • 過ごし慣れた場所から移動した

 

早期発見のポイント

「ちょっと変だな」が大切なサインです。

せん妄は、早く気づいて対応することで悪化を防ぐこともできるため、早めの発見は重要です。

 

せん妄のサインを
チェックする方法

How to check for signs of delirium

家族でもできる、簡単な確認ポイントをご紹介します。

※1つでも当てはまるものがあれば、注意して見守るか、医療スタッフに相談をされることをお勧め致します。

せん妄チェックリスト

①会話がかみ合わない・意味不明なことを言う

YES

NO

②時間・場所がわからなくなる 

YES

NO

③幻覚(見えないものが見える)がある  

YES

NO

④感情が急に変わる(怒る・泣く) 

YES

NO

⑤夜中に起きて動き回る 

YES

NO

⑥いつもよりボーッとしている 

YES

NO

⑦落ち着かずソワソワしている 

YES

NO

このような行動が増えてきたと感じたら、「せん妄の可能性があるかもしれない」と考え、医師や看護師に相談しましょう。

 

 

情報参考元:国立がん研究センター「せん妄アセスメントシート」よりLifeStar編集チームが作成

https://www.ncc.go.jp/jp/epoc/.…

※「せん妄チェックリスト」のA4 pdf用紙の雛形をご用意しております。記事最下部より無料ダウンロードが可能です。

 

[後編]へ 終末期に起こる「せん妄」と上手く向き合う方法

医師  横田 小百合=監修

【参考資料】