Stories of each family
~ 家族が語る 最期の物語り ~
本音と建前
本音と建前
Last Shirahama Trip and Sushi
看取った方
看取り体験者 (女性)
ごんごん
さん
(女性)
看取られた方
認知症グループホーム入居者
Dementia group home resident
享年
87歳
主な疾患
心不全/うつ病/脳梗塞/口腔ガン
闘病期間
0年
1ヶ月
最期を迎えた場所
施設
どんな看取りだったかお聞かせ頂けないでしょうか
島田さん(仮名)は宝石店を営んでいたそうで、自分の意思がハッキリした女性入居者でした。私が入社した頃から入居されていた大先輩だったのですが、最初の印象はとにかく怖い。周りの入居者や職員に対してとにかく厳しく、声を荒げることも多々ありました。真面目で頑固で気難しい方でした。
私のような若い職員に何かを言われること、他の入居者が私に何かを言われているところを見るのも嫌なようで、常にキツく当たられていました。私が作ったご飯は食べてくれなかったり、介助を無視されることも当たり前のようにありました。
他の入居者に私が声をかけているところを見ると不機嫌になり、「そんな子供の言うことなんか聞くな!」と怒鳴ることもあったため、正直仕事に自信をなくしていました。
そんな島田さんですがうつ病の持病もあり、時々殻に閉じこもってしまうこともありました。居室で1対1になりお話をすると、悩みや不安を涙ながらに訴えられることもありました。人前では気丈に振る舞っていても、いろいろな悩みを抱えているんだなとそのとき感じ、やはり私たち職員が支えなければと思いました。
島田さんは足が悪く、歩行器を使用していましたがお花を見たり景色を見ることが好きだったのでみなさんでよくドライブにでかけました。笑顔を見られるとこちらも嬉しい気持ちになれました。
後に口腔ガンが発覚し、飲み薬やうがい薬など処方されていましたが老化もあり次第に食事が摂れなくなっていき亡くなりました。