Stories of each family
~ 家族が語る 最期の物語り ~
誰も想像していなかった突然の別れ

誰も想像していなかった突然の別れ

Last Shirahama Trip and Sushi
看取った方
看取り体験者 (女性)
松崎 さん (女性)
39歳 会社員 熊本県
看取られた方
実母
mother
享年 48歳
主な疾患 脳内出血
闘病期間 0年 1ヶ月
最期を迎えた場所 病院

どんな看取りだったかお聞かせ頂けないでしょうか

私の母は享年48歳で若くして亡くなりました。


倒れてから20日間、一度も目を覚ますことなくずっと寝たきりだった母。その20日間は、父と私と交代でずっと母のそばに付き添っていました。


入院中、一度も目を覚ますことなくどんどん細くなっていく母を見て、最悪な状況を考えたり、でもきっと大丈夫!と鼓舞していました。


その日は面会時間ぎりぎりまで病室にいて、父と一緒に帰りました。


病院は家から車で20分ほどの距離にありましたが、帰宅した瞬間に家の電話が鳴り、病院から「いますぐ病院に来てください」という電話でした。


急いで病院に戻り病室に到着すると、すでに帰宅していたはずの主治医と数名の医師が病室にいて、周りはあわただしい雰囲気でした。


いつもと違うその雰囲気に、父と私はただただ茫然と立ち尽くしており、主治医から「覚悟してください」という言葉をもらった時に「まさかそんな」と感情がごちゃ混ぜになり、父と2人で必死に母に呼びかけました。


父と私が必死に呼びかける隣で聞こえるのは心電図の音。時折アラーム音が鳴る度に、自分の身体がびくっと跳ね上がったのを覚えています。


三日前までは私の兄姉もいたのですが、その時は、二人はもう県外の家に戻っていましたので、父と2人、ずっと動かない母の手を握りながら一生懸命呼びかけるも、何の反応もない母。


その時間は短かったようで、とてつもなく長く感じました。


母に呼びかけながら頭の中では色んな事を考え、後悔しました。


母が倒れる前日に、私は母と電話で口論しており、何であんなことを言ってしまったんだろう......とずっと後悔していました。


「お母さん、お願いだから起きて」という呼びかけから「あの時ごめん、謝るから起きて、お母さんごめんなさい」と、謝りながら泣きました。


22時を少し過ぎたころ、主治医が母の目と脈を確認し「残念ですが…」と一言。


4人部屋の端っこで、父と私と泣き叫んでいたことを覚えています。


そのあとはどうやって家まで帰ったか覚えていません。多分親戚が迎えに来てくれて父と私を連れて帰ってくれたんだろうと思います。


母の身体は、葬儀会社に勤めている親戚が引き取ってくれて、数時間後に家まで連れてきてくれました。


それから何人かの親戚が心配して家に泊まってくれましたが、私と父は朝まで二人で話しながら、ろうそくの火を絶やさないように起きていました。


ご本人はどんな方でしたか What kind of person was he

病気はどんな経過を辿りましたか How did the disease progress

やってよかったこと Things I'm glad I did

もっとこうすればよかった I should have done it more like this

もっとこうだったらいいのに I wish it was more like this

この先 家族を看取る方へ伝えたい事 What I would like to convey to those who will be caring for their families

旅立ったご本人へのメッセージ A message to the person who has departed